無垢の家具を検討する時に出てくる聞きなれない「用語」を説明します。
木の分類…環孔材と散孔材
いろいろな分類がありますが、組織の違い(導管の分布の違い)で環孔材と散孔材という分類があります。
環孔材は導管が年輪に沿って並んでいるので、木目がはっきり現れるます。ナラ、タモ、キハダ、クリ、ケヤキ、センなどなどなどがあります。
散孔材は導管が全体に散らばっているので、比較的木目がおとなしい。サクラ、クルミ、カエデ、ブナ、シナ、カツラなどがそうです。
※導管:養分や水分が通るところ
製材の仕方…板目(いため)・柾目(まさめ)
板にしたときに山型の木目の現れる板を板目板、筋状の木目の板を柾目板といいます。
板目の板は反りやすいですが、木目の表情は豊かです。
柾目の板は木目は直線的でおとなしいですが、反りにくいという利点があります。
ナラは放射線上組織が発達していて、柾目の板でも複雑な模様が現れるので、よく柾目取りします。
同じ丸太からですと、柾目板の方が、幅広い板がとれません。また製材も時間がかかり、より高級材ということになります。
<木取りの仕方>
板目取りと柾目取りのパターン(丸太を木口方向から見ています)
板目取り(だら引き)
通常はこの方法がほとんどで、幅の広い板目の板が取れます。自然に乾燥しますと木表側に反ります。耳付き板など個性的が期待され、通常はほとんどがこの方法ですが、丸太の直径がある場合は真ん中を幅詰めして残りをダラ引きにするという方法もよく使います。(説明不足ですみません)
柾目取り(追柾引き)
柾目引きにはいろんな方法があります。材木をいろいろ傾けて製材するのに時間がかかりますが、手間と歩留まりなども考慮して、樹齢350年の直径90センチのミズナラを43mm、34mm、24mmの3種類の柾目板に引いた例です。
まず半分に割って、それをまた半分に割って、芯に向かって切っていきます。 比較的簡単ですが一番良いところを少し無駄にするところが辛いところです。
木裏(きうら)・木表(きおもて)
板には裏表があります。板材にしたとき、芯に近い方を木裏、樹皮に近い方を木表といいます。同じ板でも木裏と木表では、 色合いや風合いが大きく異なることもいばしばです。 特に「フリーエッジ(耳付)」にする場合は、その雰囲気は大きく違います。 どちらが好みかは実際に見てみないと、また仕上げてみないとわからないものですが、一般的な特徴としては以下のようです。 あくまで比較してということで参考にして下さい。
木裏…木目はおとなしい。フリーエッジにした場合、鋭角の部分が上になるので、ややすっきりした 感じにも表現できる。 少しでも幅を取りたい時には有利。