フリーエッジ(耳付)仕上げ

フリーエッジ(耳付)仕上げ
フリーエッジ(耳付)仕上げとは、樹の形をそのまま表現した仕上げです。皮を付けたまま使えれば一番自然ですが、皮は剥がれてしまうことが多いので、 なかなかそのままでは使えません。皮がきれいに剥がれて自然の木肌が出ればいいのですがこれがまたなかなか難しい。 皮の剥げやすい木とそうでない木があり、またどこから樹皮か木肌か区別のつかないものもあります。木を切り出したり、 製材する過程で木肌がダメージを負う場合も多く、また木肌の組織は形成層といって木の生長するところです。 水分を多く含み、虫の活動した跡(虫穴)が残っていたりするのでカビが生えたりする場合もあります。

デスク天板
結局その自然の営みをどこまで許容できるかということになります。皮がきれいに剥けた自然の木肌を理想として、 実際には「いいなぁ」と思える感じに私の手で削りこんでいくことになります。 木肌を大きく削り込むこともしばしばです。「耳付」というよりは、「フリーエッジ」という表現のほうが実際に合っていると思います。 木の自然な形をそのまま如何に表現するか。結局は作り手の感性が現れるところなのです。

一枚板

フリーエッジ(耳付)仕上げ
一枚板の存在感、迫力は最高です。すべてを包み込んでくれます。しかしテーブルの天板になるような大きな木は希少になってきました。 また樹種(サクラ・クルミ)によっては、そんなに大きくならないものもあります。グルッペでは出来るだけ大きな丸太を入手できるよう努力しております。 幅の広い一枚板が取れるというだけでなく、適材適所の木取りができるからです。

ブックマッチという矧ぎ合せ

2枚の板を矧ぎ合わすやり方で、図のように隣り合った板を本を開いたように矧ぎ合わすやり方があります。 矧ぎ合せた線を基準にしてシンメトリー(対照的な)模様になり、木端(こば)を耳付きのまま残せばワイルドな風合いの中に幾何学的な美しさがあります。 丸太を製材する時に、できるだけブックマッチになるように挽きますが 木目が個性的でなかったり、おもしろそうな木目であっても乾燥で反ってしまったり、 割れてしまったりと思うようにいかないこともしばしばです。また実際に制作する時は、板をどうカットするかに最大の感性を研ぎ澄ませます。 最初に「材料ありき」なのでなかなかご希望のサイズになりませんがご了承下さい。

ブックマッチの説明
ブックマッチの天板
ブラックウォールナットのブックマッチの天板

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