グルッペだより 1992年

1992年 家具工房として活動開始

1992年4月から家具工房として活動を始めました。今のようにPCは普及していない頃だったのでワープロでお便りを書き、 写真を焼き増しして貼って、"グルッペ便り"を友人・知人に郵送しました。 今読むと始めた頃の 熱い想いや苦労を思い出して懐かしくなります。私たちが何故田舎暮らしと木工という職業を選択したのか‥若い想いをくみ取ってください。

1992年6月 木工房グルッペ活動開始!‥みんなの第2に田舎になりたくて‥

みなさんお元気ですか!
今年の小川村は五月晴れが少なく、まだストーブが活躍しています。このまま梅雨寒に入るようでは農作物がかわいそう。 なんかへんだなぁ、だいじょうぶかぁと憂う今日この頃ですが、 みなさんのところはいかがですか?
カントリーを求めて、この地に入植してから早1年が過ぎようとしています。おかげさまでログハウスも完成し、畑も徐々にひろがって、 カントリーらしくなってきました。"自然に優しく"をテーマに掲げてきました。生ごみはもちろん、 ウンコも発酵させて土に返して肥料にしています。これはすばらしい。 でも可燃ごみは?CO2や有毒ガスにして大気に返しています。 まあ、あまり堅く考えずに‥。 まわりのおばあちゃんたちが黙々と畑で精を出しておられる姿、 そしておそらく昔から何度も何度も繰り返されて培われてきた生活の知恵、それを少しでも伝承できれば。 それが一つの答えだと思います。
"グルッペ"それはドイツ語で”仲間”という意味です。 みんなの第2の田舎になって楽しく生きていければ。そんな思いで胸ワクワク。 これからも"小川の太陽と風"を楽しみに訪れてください。お待ちしております。

工房全景
工房全景。
トレードマークのカタツムリ
トレードマークのカタツムリです。
「あせらずに、1歩1歩、安全と無事」を祈るという思いを込めました。

1992年のグルッペの様子

博文は自宅横の工房で家具を作りながら、4才と1才の男の子との4人家族の田舎暮らしが始まりました。 都会育ちの私たちは、野菜作りも植木の事も何もわかりません。 周りのおじいちゃん、おばあちゃんたちに教えていただきながら、見よう見真似で始まりました。
計画的に作付けしようと思ったのにこの結果です。 有機農法というか、ほったらかし農法なので実るかどうか? トマトは加工用トマトを苗作りから挑戦しました。トマトソースも一緒に作りましょう! 砂場を作りました。ニワトリや犬も飼う予定です。子供たちも楽しく過ごせるでしょう。 いろんな楽しいお仕事が山ほどあって‥‥今年もまた手伝って下さい。

家の庭を畑に

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4月友人家族と

1992年4月。サクラも梅も杏もチューリップも一斉に咲き出す北国の春にびっくり! 自分たちだけで見るのはもったいないほどの素晴らしい景色です。 博文の高校時代の友人家族が ご両親と一緒に泊まりに来てくれました。

友人家族
一緒に畑起しです。草だらけの土をシャベルで掘り返し天地返しします。
友人家族
鈴木さんのお父様はなんと庭師。伸び放題の庭木を剪定していただきました。その他キャベツの畝の作り方 などいろいろ教えていただきました。

5月成就神社の春祭り

1992年5月。地区の春祭りに友人家族の子供も一緒に参加しました。 長い間受け継がれてきた伝統行事の素晴らしさ。新参者も見学者もみんな受け入れてくれるおおらかさ。

成就神社の春祭り
青空にまう「大願成就」の旗を持つ子供たちのうれしそうな顔。
獅子舞」を奉納
道祖神の前で「獅子舞」を奉納。周りで見つめる子供たち。毎年見ることで、この音色・リズム・動きが 自然に身に付いていくんですね。 博文も練習しましたが、大人になってから急には身につきません。

7月 ジャガイモ初収穫

ジャガイモ初収穫
子供たちと畑仕事をすることが、この田舎暮らしの大きな目的のひとつです。 7月。初めてジャガイモが取れました。
玉葱も豊作
玉葱も豊作でした。
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8月夏休みの応援団

8月夏休みの応援団
夏休み開始!友人家族がどんどん遊びに来てくれました。いつもこうして庭で記念写真を撮ります。 代わる代わる訪れる都会からの友人を、 近所の人達が温かく迎えてくれたことがとても心に残っています。 毎日のように大勢で食事をしている我が家に、野菜を届けてくれたり、 早朝散歩に出た友人を、 「大橋さんとこに来てる人かねぇ。まぁちょっと上がってお茶しとくらい」と呼んでくれたり‥ (家ではなかなか帰ってこない友人のことをみんなで心配していたのですが‥)都会では考えられない 人の繋がりに驚きました。

バーベキュー
メニューは決まってバーベキュー。火を熾す仕事は、男の人は特に好きなようです。 畑で採れた野菜と隣の信州新町の特産物であるジンジスカンが定番です。
薪割り
冬に向けて、薪割りも大事な仕事です。薪を割った人は、冬に薪ストーブに当たりに来ていいぞ!

この夏、長期定住者現る!

長期定住者現る
この夏、長期定住者現る!大学の卒論で小川村の地質調査をテーマにしている小長井君が、 グルッペを実地調査の拠点にすることになりました。 オフロードバイクに乗り背中につるはしと金槌を背負い 毎日山に分け入っていました。家では合宿所と化した我が家で、 子供たちの相手、グルの調教、雑用‥ なんでもこなしてくれました。記念写真にも必ず登場です。7月から11月まで合計43泊しました。 もうすっかり家族の1員でした。

10月 「時間と共に価値の高まる家」の調査

時間と共に価値の高まる家

博文の大学の後輩でシンクタンクにお勤めの中野さんが、 「時間と共に価値の高まる家」の調査で小川村を訪れる。 Iターン者の比較的少ない小川村だが、空き家を改造して独自のライフスタイルを 築いているユニークな移住者が何組か住んでいる。 大手のシンクタンクがこんなことを取り上げて 調査していることにちょっとびっくり。

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11月自衛消防団&写真撮影

自衛消防団
村では欠かすことの出来ない自衛消防団。博文もいよいよ参加です。町の消防署が遠いので非常時には村の人達が協力して村を守ることが、必要不可欠です。 日中村に残る数少ない男手として頑張ります!
写真撮影
秋晴れの日。アルプスの写真撮影に出かけました。撮影ポイントは、工房から200mほど上がった畑。 こんな素晴らしい景色を、自宅の近くで見ることが出来ます。秋は山が特に美しい!

12月 年賀状用の写真撮影

年賀状用の写真撮影
手探りで始めた田舎暮らし。友人や地元のみんなの協力でどうにか2度目の冬を迎えることが出来ました。 干し柿作りや、野沢菜漬けにも挑戦しました。来年は、さらに生活の幅を広げられますようにと願って、 年賀状用の写真撮影です。
博文35才、都也子33才、長男5才、次男2才の冬でした。

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